生理不順(月経不順)

生理(月経)とは受精が成立しなかったため、着床準備に入っていた子宮内膜が脱落する現象で、次の排卵周期に向けての準備ともいえるプロセスです。

生理が順調であるためには、子宮および卵巣の発育が正常で、視床下部、脳下垂体、卵巣などのホルモンおよび刺激ホルモン群からなる排卵機構がしっかりしている必要があります。

正常な生理とは周期が25日から38日で、出血の持続が3日から7日、生理の血の量が50~150gといわれています。

生理不順(月経不順)とは、この周期が狂ったり、出血の持続期間が長かったり、短かったり、出血量が正常でなかったり、生理の起き方が年齢的に異常だったりしたものをいいます。

生理不順(月経不順)の症状と種類

◯生理周期の異常としては、次のようなものがあります。

稀発生理(稀発月経)
生理周期が39日以上となるもの

頻発生理(頻発月経)
生理周期が24日以内になるもの

◯持続期間の異常としては、次のようなものがあります。

過短生理(過短月経)
生理期間が2日以内と短いもの

過長生理(過長月経)
生理期間が8日以上続くもの
※この症状は注意が必要です。

◯出血量の異常としては、次のようなものがあります。

過多生理(過多月経)
通常より出血量の多い生理
※この症状は注意が必要です。

過少生理(過少月経)
通常より出血量の少ない生理

◯年齢に関する異常には、次のようなものがあります。

早発生理(早発月経)
10歳未満で生理が始まってしまうもの

遅発生理(遅発月経)
15歳を過ぎても生理が来ないもの

早発閉経
43歳未満に閉経してしまうもの

生理不順(月経不順)とは、生理がこのような異常を示すものをいい、具体的には、「生理がない」「生理が遅れる」「生理の周期が短い」「生理がだらだらと続く」「生理の量が多い」などといったことになります。

無生理(無月経)について

生理がみられない状態を無生理(無月経)といいますが、無生理には、今まで1度も生理がなかった原発性無生理(原発性無月経)と、これまであった生理がなくなった続発性無生理(続発性無月経)とがあります。

原発性無生理はわが国では18歳、米国では16歳を過ぎても初経のない場合にいいます。

原発性無生理では、性器の異常や卵巣発育不全、下垂体機能低下、副腎機能障害など、そのままにしてはおけない疾患が多いので、早めに医師の診察を受けるようにしてください。

これまであった生理がなくなった状態(わが国では3カ月間、米国では3周期または6カ月間)は続発性無生理(続発性無月経)といわれます。

生理不順(月経不順)の治療

「生理がない」という訴えで最も多いものは妊娠でしょう。妊娠による無生理を除くと、「生理がない」あるいは「不規則である」という訴えは、間脳下垂体および卵巣のホルモン群からなる排卵機構の障害によるものが大部分です。

排卵機構に高度の障害があると無生理となり、障害が比較的軽いと稀発生理や頻発生理になります。

無排卵周期(生理はあるが排卵していない)の場合にも生理周期が短縮したり、出血の量が少なくなることがあります。思春期やストレスの加わった状態でみられる続発性無生理は比較的よくみられる生理異常です。

このタイプの無生理では障害は軽いことが多く、簡単な治療で大部分が完治します。

受診すべき生理不順(月経不順)

生理がだらだらと続く状態を過長生理(過長月経)や生理の出血量が異常に多い過多生理(過多月経)の症状がある場合には、子宮筋腫や子宮内膜症などの器質的疾患の診察が必要です。

粘膜下子宮筋腫はとくに大量の出血をもたらし、過多生理から高度の鉄欠乏性貧血となることもあります。

粘膜下子宮筋腫の診断は容易ですので、過多生理があり、鉄剤を飲んでも貧血がよくならない場合には、早めに産婦人科医の診察を受けるようにしてください。