• 高血圧と動脈硬化の進行阻止がかなめ
  • 血管を丈夫にする栄養素も欠かさずに!

発作から突然死の危険大。助かっても、重い後遺症が残ることが

脳卒中は、脳の血管に異常が生じ、脳細胞に酸素や栄養を取り込めなくなり、脳に重大なダメージをもたらす病気です。

「卒中(突然生じる)」という言葉が表すとおり、自覚症状がほとんどないまま、突然、意識喪失や感覚麻痔、けいれんなどの発作にみまわれて死にいたったり、また、命をとりとめたとしても、言語障害や半身麻痔などの重い後遺症が残るケースが少なくありません。

脳卒中は発症のメカニズムによって、脳出血と脳梗塞に分かれます。脳出血は、脳の細い動脈に硬化が進み、コブ状の動脈痛ができ、それが破裂して起こります。

致死率が高い病気として知られる、くも膜下出血は、脳出血の一種です。

一方、脳梗塞は、起こり方によって脳血栓症と脳塞栓症に分かれます。脳血栓症は脳の動脈に硬化が進み、そこに血栓がつまって血流が途絶え、酸素と栄養を補給できなくなった細胞が壊死を起こす病気です。

脳塞栓症は、心臓などでできた血栓が血管内を流れ、それが脳の動脈につまって血流が途絶え、酸素と栄養不足から脳細胞が壊死を起こします。

減塩と内臓脂肪を減らす食事量がポイント。禁煙もぜひ実行を

脳卒中はある日突然起こる病気ですが、発症の危険因子が重なり、それらが体の中で静かに進行することがベースになっています。

よって、危険因子をなくしていくと、この怖い病気を予防できます。

脳出血の最大の危険因子は高血圧です。血圧が高い状態が続くと、血管に強い負担がかかり、そこに動脈痛ができ、血管の圧力にその瘤が耐えられなくなると、破裂して脳出血を起こします。

そのため、高血圧の放置はとても危険です。塩分のとりすぎをひかえ、血圧を調整する食品を意識してとり、血圧を下げましょう。

脳梗塞のおもな危険因子は動脈硬化です。動脈硬化を進めるのは、脂質異常症、高血圧、糖尿病、肥満、喫煙、運動不足、ストレスなど。

そのうち、脂質異骨症、高血圧、糖尿病、肥満は、メタボリック・シンドロームの危険因子と同じです。

よって、メタボリック・シンドロームと、それに関わる内臓脂肪、脂質異常、高血圧、高血糖を予防・改善するケアが、脳梗塞の予防につながります。

摂取エネルギーを適正にし、軽めの運動を習慣化することで内臓脂肪を減らし、体内の余分な脂肪・糖分などの排出を促す食物繊維、活性酸素を減らす抗酸化成分をとることが最も大事です。

加えて、喫煙も動脈硬化を急速に進めます。喫煙者の脳卒中のリスクは、非喫煙者に比べて約1.7倍も高いと報告されています。動脈硬化から起こる怖い病気を防ぐため、禁煙はぜひとも必要です。

脳出血、脳梗塞をともに予防するには、しなやかで丈夫な血管を保つこともポイントです。それには、血管の細胞の材料となるたんぱく質を過不足なくとりましょう。

肥満を防ぐため、飽和脂肪酸の少ない良質のたんぱく質がよく、魚介、赤身の牛肉・豚肉、羊肉、大豆・大豆製品が代表的な食品です。

なお、脳梗塞では発症の前に、一時的に軽度の発作が起こることがあります(一過性脳虚血発作)。

症状は、片方の目が一時的に見えなくなる、ろれつがまわらない、左右どちらかの顔や手足がしびれるなど。これは大きな発作の前触れとなるサインなので、早めの受診が必要です。