• 〝人間フォアグラにならないために暴飲暴食をやめ、肝機能をアップ

栄養のとりすぎのほか低栄養が原因になるケースも

肝臓は、栄養やアルコールの代謝、解毒、胆汁の分泌といった重要な働きをしています。その肝臓の細胞に中性脂肪がたまった状態が、脂肪肝です。

よく「フォアグラ状態」と表現されますが、まさにガチョウや鴨の脂ののった肝臓と同じです。肉にたとえれば、脂肪がたっぷりの「霜降り肉」状態になったものが、脂肪肝です。

おもな原因は、脂質や栄養のとりすぎ(過栄養性脂肪肝)とお酒の飲みすぎ(アルコール性脂肪肝)です。

また最近は、ダイエットや偏食による栄養不足(低栄養性脂肪肝)が原因になることもわかってきました。

栄養不足を補うために、肝臓に脂肪がつくことで発症するもので、若い女性や子どもに増えています。

そのため、肥満でなく、中性脂肪値が正常な人でも、脂肪肝になる場合があります。

脂肪肝になっても、自覚症状はないので、生活に支障をきたすことはありません。ただし、気がつかずにはうっておいて悪化すると、肝炎や肝硬変、場合によっては肝臓ガンに進むこともあります。

また、過栄養やお酒の飲みすぎで脂肪肝になっている場合は、メタポリック・シンドローム、糖尿病、脂質異骨症、高血圧などを併発している可能性が高くなります。

このような生活習慣病の予防のためにも、脂肪肝の予防、早期の発見・治療が大切です。女性の場合は、肝臓で女性ホルモン量を調節しているため、月経異常や骨租しょう症などにかかりやすくなります。

脂肪肝を発見するには、血液検査で中性脂肪債などを調べます。ただし、低栄養性脂肪肝の場合は、中性脂肪億が正常な場合があるので、腹部超音波検査も必要です。

ターメリック、タコの実、キャベツで肝機能を高める

食べすぎ・飲みすぎの傾向がある人は、食生活をととのえ、お酒は適量にとどめましょう。

アルコールは「エンプティ・カロリー」といわれるように、1gにつき7kcalもありますが、栄養はまったくありません。

そのため、お酒をたくさん飲んでいると、脂肪がたまり、必要な栄養が不足してきます。とくに、お酒ばかり飲んで、食事をきちんととらない人は、肝機能を維持するために必要なたんぱく質や、アルコールの分解に必要などタミン、ミネラルが不足してきます。

さらに、アルコールの分解にはビタミンB1を大量に消費するので、ビタミンB1不足から、もの忘れや認知症など脳神経の障害が出ることもあります。

そのため、脂肪肝の予防・改善には、赤身の肉や魚介、大豆・大豆製品、卵、野菜などをまんべんなくとり、栄養バランスをととのえることが大事です。

ただし、脂肪や糖質はとりすぎないように気をつけます。ビタミンB1は豚肉に豊富に含まれているので、赤身の部位を選んでとるようにします。

また、肝臓の解毒機能を高めるクルクミンやイソチオシアネートをとるのも有効です。クルクミンはターメリック(ウコン)に、イソチオシアネートはキャベツ、白菜、モロヘイヤなどに含まれています。

漢方薬にも用いられるクコの実にも、肝機能を高める効果があります。

脂肪肝を悪化させる原因としては、コリンやイノシトール、ベタインの欠乏があります。コリンは大豆・大豆製品や卵黄、イノシトールはレバーや大豆・大豆製品、卵、胚芽、ベタインはいか、えびなどから摂取できます。

脂肪分が多い料理(揚げ物、脂身が多い肉など)、生クリームやパターを使ったお菓子、お酒のとりすぎが続くと、脂肪肝の原因に。