梅(うめ)の概要

梅(うめ)は梅干しとも呼ばれ、古くから医食の両面で利用してきた貴重な健康食品です。梅の原産地は日本及び中国です。日本の主な産地は和歌山、群馬、茨城などです。

中国から薬用として渡来した梅は、奈良時代・万葉集に、その花の美しさと香りを愛でて歌われています。平安時代の医薬書「医心方」には、すでに梅干しの効用が記されています。

以来、梅干しは、のどの渇きや、息切れを防ぐなどと、医食の両面で活躍してきました。日本各地での植栽の歴史も古く、梅干しが広く普及したのは江戸時代初期といわれています。

旬:夏 エネルギー量:100gあたり33kcal(梅干し)

梅(うめ)の栄養成分と効能・効果

梅(うめ)の有効成分はクエン酸とリンゴ酸です。梅干しを食べると強い酸味を感じますが、その主体がクエン酸とリンゴ酸です。クエン酸は胃腸の働きを促進し、食欲をすすめ、たんぱく質の消化をよくします。

これらの酸は強いので、生食はしませんが、梅干しなどに加工し、悪玉腸内細菌の抑制、整腸作用、便秘解消などに活用してきました。

また、クエン酸はTCAサイクル(疲労を回復させる回路)を円滑にして疲労回復やアンチエイジングに役立つほか、血液中に乳酸がたまらないようにして、肩こりや腰痛をはじめとする、筋肉疲労や筋肉痛の予防に働きます。

また、クエン酸には、カルシウムと結合して骨を強化する効用、鉄の吸収を促進しながら血行をよくする働きも期待できます。

さらに、梅にはビタミン類も含んでいるので風邪や二日酔いにも効果があります。

旬:秋 エネルギー量:100gあたり54kcal

梅(うめ)に期待される効能

  • 疲労回復
  • 整腸作用
  • 便秘
  • 食欲増進
  • 二日酔い
  • アンチエイジング
  • 風邪

梅(うめ)の主な栄養素 (梅干し:100g中含有量)

  • 食物繊維 3.6mg
  • 銅 0.11mg
  • カリウム 440mg
  • マグネシウム 34mg
  • カルシウム 65mg
  • 鉄 1.0mg

※カロリー 100gあたり33kcal

梅(うめ)の調理のポイント

梅(うめ)は普通、生食はしないので、梅干しや、梅ジャム、梅酒で利用します。

塩分を減らして漬ける「梅の減塩漬け」は、焼酎を呼び水に使い、漬けたあとの保管や手入れをまめにすることが必要です。

梅(うめ)の選び方と保存

梅(うめ)は地方によって品種はさまざまですが、粒がそろい、傷や斑点のないもので、梅酒用は青青としているものを。梅干し用は熟したものを選びましょう。

梅(うめ)の注意点

梅干しは体にいい成分を含むのですが、塩分20%前後で漬けられた梅干しは塩分を多く含みます。梅干し1個で塩分1.2gあります。1日の塩分を10g以下にするべきですので、1個以上は食べられません。ことに高血圧の方は、減塩の食事が基本ですから、塩分の多い梅干しはすすめられません。

また、胃酸過多症の方は、梅に含まれるクエン酸の刺激で胃酸の分泌が盛んになるので、健康食品の梅干しですが多食はできません。

また梅には毒性があります。青梅の毒性は、実ではなく核(種)にあるアミグタソンという青酸配糖体によるものですが、未熟な梅・青梅は核が柔らかいために実のほうにまでしみ出てきます。

ですから、青梅は食べないようにといわれているのです。もちろん、完熟した実にはその心配はありません。