• 怖い心臓病は生活習慣から起こる
  • 過食と偏食の改善が予防策

予期しない激しい発作から突然死にいたる危険も

狭心症や心筋梗塞は、生活習慣との関わりが深く、このような心臓病を「虚血性心疾患」と呼びます。発症の原因は、心臓を取り巻く冠動脈で動脈硬化が進行し、血液循環に支障をきたすことです。

狭心症は、動脈硬化で内腔が狭くなった冠動脈で、血液の流れが一時的に悪くなるために起こります。

心筋(心臓の筋肉)への酸素供給が不足し、胸の中央部や左肩が突然痛みだす発作が起こり、通常2~3分、長くても10分ほどで痛みはおさまります。

一方、心筋梗塞は、狭くなった冠動脈の内腔に血栓がつまり、心筋細胞が酸素を供給できなくなって、その一部が壊死を起こします。

胸の中央部、みぞおちなどが突然激しく痛みだす発作が15分以上続き、冷や汗や吐き気などをともないます。

狭心症の発作は硝酸薬の服用でおさまりますが、心筋梗塞の発作は硝酸薬はほとんど効かず、突然死の危険もあります。

虚血性心疾患はこのように怖い病気ですが、目立った自覚症状がないのがやっかいな点です。

通常、胸痛や動博など狭心症を疑う症状が出てくるのは、冠動脈の内腔が75%以上狭くなった場合がほとんどで、狭心症から心筋梗塞に早期に移行することもあります。そのため、危険因子を減らして病気を予防することがとても大事です。

【心臓と動脈硬化を起こした血管】

●心筋梗塞
血栓がつまり、血流が途絶える

●狭心症
血管壁が肥厚し、内腔が狭くなる

栄養調ランスをととの嵐、心臓病予防に有効な成分をとろう

冠動脈の動脈硬化を進める危険因子は、脂質異常症、高血圧、糖尿病、肥満、喫煙、運動不足、ストレスなどです。

そのうち、脂質異骨症、高血圧、糖尿病、肥満は、メタポリック・シンドロームと同じ危険因子で、動脈硬化が進むメカニズムも同じです。

これらの危険因子を招く最大の原因は、過食と偏食の積み重ねです。食べすぎを改め、栄養バランスのととのった食事を心がけることが、怖い心臓病と突然死を防ぐ最良の予防策となります。

加えて、ウォーキングや散歩などの軽めの運動を習慣化すると、肥満の解消にもつながり、予防効果がいっそうアップします。

栄養バランスをととのえるなかで、意識してとりたい成分は、体内の余分な脂肪・糖分などの排出を促す食物繊維、活性酸素を減らして動脈硬化の進行を抑える抗酸化成分です。

血管を丈夫にするため、良質なたんぱく質(魚介、赤身の肉、大豆・大豆製品など)も過不足なくとリましよう。

なかでも青背魚は、LDLコレステロールを減らし、血栓ができるのを防ぐ効能もあるので、一石二鳥の食品です。

加えて、代謝や生体機能の調整に欠かせないビタミン、ミネラルも十分にとりましょう。とくに、ビタミンではビタミンEと葉酸、ミネラルではマグネシウムが効果が高い成分です。

ビタミンEには心臓機能を高める働きがあり、抗酸化力も強め。食品では緑黄色野菜、ナッツに多く含まれています。

葉酸は、動脈硬化の原因のひとつであるホモシステイン(アミノ酸の代謝物質)が体内に蓄積するのを防ぐよう働き、食品では、ほうれん草、菜の花、えだ豆などに多く含まれます。

マグネシウムは心臓の酵素の働きを高め、心臓機能を正常に保ちます。食品では、大豆・大豆製品、ナッツ、海藻などに多いです。

食事以外では、動脈硬化の大きな危険因子であるたばこをやめるのがいちばんの予防策です。禁煙を実行すると、健康寿命は日々、延びていきます。

なお、一時的に激しい胸痛や動悸におそわれる発作があった場合、狭心症が疑われます。早期に医療機関を受診してください。