• ストレス、疲労をためずビタミン類で体に抵抗力をつけて予防

原因がわからないで起こる「特発性」が多い

ネフローゼ症候群は、急性腎炎や慢性腎炎と同じように、腎臓の糸球体に炎症が起こって発症します。

しかし、症状は腎炎とは異なり、多量のたんぱく質が糸球体でろ過され、尿中に混ざるのが特徴です。

このため、血液中のたんぱく質の濃度が低下する低たんぱく血症が起こり、むくみ、高コレステロール血症なども現れます。

大人、子どもともにみられ、大人では毎日3.5g以上の尿たんぱくが排泄され、血液1dl中の総たんぱく濃度が6g以下、アルブミン濃度が3g以下の場合にネフローゼ症候群と診断されます。

初期の症状には全身のだるさ、食欲不振、まぶたのむくみなどがあり、進行にともなって、ひどいむくみが起き、まぶたに加え、胴体では生殖器、足ではすねや足首などにむくみが出ます。

また、体液が胸腔や腹腔にたまることもあり、それにともない、吐き気、呼吸困難、腹痛なども起こります。

たんぱく尿は自分では気づきにくいので、だるさ、まぶたのむくみ、尿の泡立ちなどの症状がある場合は、早めに医療機関で検査を受けてください。

治療には安静が第一で、たんぱく質や塩分などをコントロールする食事療法、薬物療法も行われます。

症状によって早めに治る場合もありますが、ひどい場合は腎不全にいたるので、慢性腎炎と同様に、放置はとても危険です。

ネフローゼ症候群は、原因が特定できない「特発性」のものが多く、ある種の細菌やウイルスに感染することで、腎臓の糸球体に病変が起こると考えられています。

ほかに、急性腎炎、糖尿病、膠原病、妊娠中毒症などからもネフローゼ症候群に移行することがあり、この場合は「続発性」と呼ばれます。

免疫力をアップする食事と感染症予防のケアを

ネフローゼ症候群の予防には、続発性の場合は、要因となる病気の治療とコントロールが欠かせません。

原因がわからない特発性は予防も難しいですが、患者には細菌やウイルスの感染に弱い人、つまり免疫力が低下している人が多く見受けられます。

そのため、免疫力をアップする食事が予防につながります。

免疫力を高めるためには、1日3食をできるだけ規則正しい時間帯にとり、栄養バランスをととのえます。

とくに、体の抵抗力をアップするビタミンA・B群をきちんととりましょう。ビタミンAは、レバー、うなぎのかば焼き、緑黄色野菜に多く含まれ、ビタミンB群は豚肉、レバー、青背魚、大豆・大豆製品、青菜に多いです。

ただし、肉、魚、大豆・大豆製品などのたんぱく質の食べすぎは、腎臓に負担をかけるので気をつけてください。

また、塩分のとりすぎ、お酒の飲みすぎも腎臓に負担をかけるので、減塩を心がけ、お酒は適量にとどめましょう。

感染症予防のため、衛生状態にも気をつけます。体は清潔にし、下着も毎日替えます。帰宅後は手洗い、うがいを習慣にしましょう。

加えて、原因が特定できない腎臓病は、ストレスや疲労がたまっているときに発症しやすい傾向があります。

慢性腎炎の予防と同じように、ストレスや疲労をためず、十分な睡眠をとることも大事です。
また、体を冷やしすぎないよう注意します。

ネフローゼ症候群は再発が多い病気です。最初の発症と同様に、ストレス、疲労、かぜなどの感染症が再発を誘因することが多いので、一度かかった人は、主治医の指示に従って、再発予防のためのケアに取り組みましょう。

初期の自覚症状であるむくみは、顔のまぶたに出ることが多い。
腎臓病を疑うサインなので見逃さないで。