クエン酸は人間を含めた動物に広く分布する有機酸で、柑橘類に顕著な酸味成分です。

私たちはからだの中に、摂取した食べ物をエネルギーに変えるしくみをもっています。摂取した食べ物は体内に吸収されてブドウ糖に変わり、さらに酵素とビタミン(おもにビタミンB群)、酢によって燃やされ(酸化され)、エネルギーになります。

燃焼過程に作用する酢は、クエン酸をはじめとした8種類に変化し、またクエン酸に戻るというサイクルを形成しています。このしくみはクエン酸サイクルと呼ばれ、エネルギーをつくり、老廃物を体内に残さないために重要な機能です。この機能に欠かせない成分が、名前にもあるようにクエン酸です。

クエン酸の効果・効能

クエン酸は疲労回復に効果的と言われます。ブドウ糖がエネルギーになるとき、完全燃焼されずに、いわば燃えかすの焦性ブドウ糖ができます。これが筋肉に蓄積されると一部が乳酸に変化するのですが、この乳酸が疲労の原因になる物質です。

クエン酸は焦性ブドウ糖を分解するので、不足させないことが疲労を避けるよい方法ですし、疲労したときはクエン酸を補給することで回復が早まります。

またクエン酸は基本的な健康維持にも有効です。健康な人の体液は弱アルカリ性を示します。不健康になると酸性に傾くのですが、これは焦性ブドウ糖や乳酸が体内に多い状態でもあります。

クエン酸サイクルが順調に機能していれば、これら体内の有毒物質は放置されず、減少すると考えられます。

体液を弱アルカリ性にするにはクエン酸サイクルのはたらきが大切なわけですが、クエン酸だけを多量に摂取すればよいというものではありません。必須栄養素をバランスよくとり、特にビタミンB群の摂取を心がげ、そのうえでクエン酸を補給することが必要です。

さらに、クエン酸はカルシウムなどミネラルの吸収率を高めます。カルシウムなどのミネラルは、水に溶けにくく吸収率の低い成分です。

しかし、クエン酸と一緒に摂取すると、水溶性に変化し、腸壁からの吸収率がアップします。実際、普段の食事にレモン果汁をかけることで、骨密度が上昇したという報告もあります。

その他、クエン酸には肩こりや筋肉痛の防止、神経疲労の予防、肝臓病の改善に効果的と考えられています。。