さば(鯖)の概要

さば(鯖)は典型的な赤身の魚ですが、青魚の中でも栄養が豊富なことで知られています。さば(鯖)は秋から冬にかけて脂がのり、グルタミン酸・イノシン酸などの旨味成分がふえ、まさしく、秋の味覚の代表格です。「秋さば(鯖)は嫁に食わすな」と諺があるほど価値の高い魚とされています。

一般的に、さば(鯖)と呼ばれているのは、マサバとゴマサバ(腹側に黒っぼいごまのような斑点がある)の2種類で、日本近海で多くとれます。近年は、輸入物のニシマサバ(タイセイヨウサバ)も多くみるようになりました。

さば(鯖)のブランドとして知られているものに大分県豊後水道の「関さば」と神奈川県三浦市松輪の「松輪さば」といったものがあります。両方ともマサバのブランドです。

旬:秋・冬 エネルギー量:100gあたり202kcal

さば(鯖)の栄養成分と効能・効果

さば(鯖)は「脂っぼいし、魚臭さが好きになれない」という人もいます。たしかに、”脂”というとあまりいいイメージがないかもしれませんが、さば(鯖)の場合、この脂こそ薬効成分なのです。

脂は、不飽和脂肪酸でEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)を含みます。EPAは、血液をサラサラにして動脈硬化や心筋梗塞を防ぎ、DHAは脳細胞と網膜に有効に働くほかコレステロールや中性脂肪を減らしてくれます。

ただし、いずれも酸化しやすく、酸化すると過酸化脂質となり、ガンや老化の原因になる点に注意です。

この酸化を防ぐのは、抗酸化作用のあるβ-カロテンやビタミンEです。幸い、さば(鯖)にはビタミンEは含まれていて安心ですが、いずれにしても新鮮なうちにとる方がよいでしょう。

また、糖質や脂質の代謝を促進するビタミンB群、カルシウムの吸収を助けるビタミンDも豊富です。血圧を正常に保ったり、肝臓の解毒作用などに有効に働くタウリンも多く含みます。

ワープロやパソコンに長時間向かい、同じ姿勢をとり続けると筋肉がこり固まって血管が狭くなってしまいますが、EPAは血管を広げ、血液の流れをよくし、肩こりや腕のこりをほぐしてくれます。しかも、網膜を発達させるDHAも含むので、疲れ目などに効果的です。

マサバの脂肪は旬になると15%以上にもなります。旬の新鮮なさば(鯖)の脂肪にこそ、これらの薬効がたっぷり含まれているのです。

さば(鯖)に期待される効能

  • 高血圧
  • 動脈硬化
  • 脳卒中
  • 肩こり
  • 疲れ目
  • 視力

さば(鯖)の主な栄養素

  • ビタミンB12 10.6ug
  • ナイアシン 10.4mg
  • ビタミンB2 0.28mg
  • ビタミンD 11ug
  • ビタミンB6 0.51mg
  • セレン 64ug
  • リン 230mg
  • DHA 700mg
  • EPA 500mg
  • ヒスチジン 1300mg
  • アスパラギン酸 2000mg
  • アルギニン 1200mg

※さば(生)可食部100gあたり
※カロリー 100gあたり202kcal

さば(鯖)の調理のポイント

鮮度のよさの証し、「腹に金筋入りのさば」を幸運にも入手できたら、刺し身といきたいのですが、刺し身ができるさば(鯖)には、なかなか出合えません。まずは、塩焼きやみそ煮にしましょう。

さば(鯖)の塩焼きにするときは塩をふって1時間ほどおいてから。しょうゆ煮やみそ煮なら、酢少々を加えて煮ると、ひと昧違うさっぱりした仕上がりになります。酢は煮ている間にとんでしまいます。

さば(鯖)の選び方と保存

さば(鯖)の旬は秋から冬にかけてです。サバは鮮度の低下が早いので、いかに新鮮なものを見つけるかがおいしく食べるコツです。新鮮さのポイントは、腹の部分に金色の筋状の模様が出ているかどうかが決め手です。

さば(鯖)の保存は、みそ漬けにして冷蔵するか、みそ煮にして煮汁ごと冷凍するなどします。

さば(鯖)の注意点

「サバの生き腐れ」というようにさば(鯖)は傷みの早い魚です。これは、水分の多い肉質と、さば自身の分解酵素による自己消化を起こしやすいからです。さば(鯖)の鮮度や保存には気をつけましょう。

さば(鯖)にはアニサキスという寄生虫がいる場合があります。アニサキスは加熱や冷凍で死滅しますので安心ですが、生で食する場合は注意が必要です。

更にさば(鯖)にはヒスチジンが多く含まれるためアレルギーを生じさせる危険性もあります。